とある大学の理系研究室に所属する大学院生が、「うちの研究室、ここがおかしくね?」と思ったことをつらつらと書いていきます
こんにちは、大学院生の工藤です。
私は現在、大学院博士課程の2年で、大学の生命科学系の研究室に所属しています。
(博士課程は基本的に3年で卒業)
自身の学位論文を執筆中で、もうすぐとあるジャーナルに投稿できる見込みです。
自分の学位論文になるネタとは別に、
私には2年前から取り組んできた研究テーマがありました。
(ここでは、これを研究テーマAとします)
大学院入学時に教授から、
「工藤くんは研究者志望なら、大学院の間に3~4本論文を書くことを目指しなさい」
と言われたのを受けて、
私は
「大学院の間にfirst author論文を複数出すぞー!」
という意気込みで、複数の研究テーマに同時に取り組んできました。
さて、約2年前から取り組んできた研究テーマAに関しては、
これまで国内学会で1度発表し、
その後も試行錯誤を重ね、
指導教員や教授ともDiscussionを繰り返してきました。
いい結果が出てきて、
議論も深まってきて、
そろそろ論文化を見越して現段階でのまとめをしようと思った私は、
論文形式のFigureとManuscriptを、まずは日本語で作りました。
それを教授と指導教員に渡したのが約3週間前、
先日、教授に呼ばれ、教授室に行くと、
私が渡した研究テーマAのまとめについてとのこと。
教授いわく
「この内容にあと少しデータを足せば、論文化出来るだろう」
とのこと。
「ありがとうございます」
と答え、内心でガッツポーズの私。
それは突然のことでした。
「残りのデータ取りをオウにやらせて、オウの学位論文にしよう」
との発言が教授から飛び出した。
は、、、?
オウ というのは中国人留学生で、大学院博士課程の1年目
彼は大学院入学後、私含め院生の先輩や教員に聞きながら、自分で論文surveyをし、研究トピックを探していたが、博士課程1年目が終わろうとしているこの時期にもまだ研究テーマは決まっていなかった。
教授は、研究テーマの決まっていない留学生オウに、私の研究テーマAを与え、彼の学位論文にしようとしたのだ。
オウ自身はとてもいい奴で、友人として仲良くしていた。
だから、彼の学位論文にする研究テーマが決まること自体は喜ばしいことだ。
しかし、それが自分の研究テーマの横流しになるとは、思ってもみなかった。
私としては2年間取り組んできた研究テーマであり、うまくいけばfirst authorとして論文を書きたいと、そういう思いでコツコツと研究を進めてきた。
それが、これまで全くこの研究テーマに関わってこなかった留学生にfirst authorを取られることになるとは、、、。
もちろん、結果が出るまでに長期間かかる研究テーマは、歴代の院生で引き継ぎされ、タイミングが良かった人がfirst authorになる、ということは、どこの研究室でもあることだろう。
しかし、今回の研究テーマAに関していえば、
教授から「あと少しで論文化できる」とのお墨付きを得た状態で、
かつ、私はまだ卒業じゃない!!(あと1年数ヶ月ある)
なぜこのタイミングで、first authorを他の院生に取られなければならないのか。。。
いきなりのことで動揺した私だったが、
これまで2年間取り組んで結果を出してきた自分の研究テーマ
自分で論文を書きたい、自分がfirst authorになりたいという思いは強い。
オウの研究テーマを別のものにするように話を持っていこうとするも、
教授の中ではオウに研究テーマAを与えることが完全に決定事項のようで、
「忙しい工藤にそんなデータ取りをやらせるのはもったいない」
などとお為ごかしのような意味のわからない理由付けを繰り返され、、、
結果
研究テーマAは、オウが自身の学位論文として取り組むことになりました。
自分が2年間取り組み、論文化が見えてきた研究テーマを、他の大学院生に横取りされる(教授の独断により横流しされる)
とても悔しい思いをした研究室エピソードです。
こ れ っ て お か し く な い で す か ! ?
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